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OWNEDMEDIA オフィス・事務所移転時の
原状回復費削減ノウハウ

2021.5.10

オフィス移転の項目のチェックリストと費用

オフィス移転の項目のチェックリストと費用


オフィス移転に必要となる確認項目や手続きなどについて一般的なものをチェックリスト形式でまとめました。オフィス移転に必要な費用の算出やシミュレーションにお使いください。なお、業種業態によって必要になる追加項目がありますので、ご注意ください。

現在のオフィス退去に関係する項目

入居中の賃貸借契約と特約などを確認して、下記の項目をチェックしましょう。

  1. 契約の解除に関する事項(例:退去する6か月前までに連絡など)
  2. 預託金(敷金や保証金)の返還時期
  3. 原状回復の範囲(エレベータ―ホールなど、どこまでが共用部で、どこから原状回復が必要なのか→トラブルや原状回復費用が高額になる原因になるのでしっかりと確認しましょう)
  4. 原状回復がどこまで必要か(入居時点と同じ状態まで戻す必要があるのか、通常損耗についてはどうするのかなどを確認します→借りた時の状態まで戻すのが一般的ですが、事務所でも居抜きオフィスが出てきていることから、場合によっては居抜き退去が可能かもしれません)
  5. 原状回復は業者が指定されているかどうか(指定業者の場合、原状回復費用が高額となるケースが9割を占めます。指定業者以外に依頼すると仕上がりの程度などでトラブルの原因となりかねません。指定業者以外にすることは避けましょう)
  6. 原状回復工事をする制約事項(夜間工事の必要性など)
  7. 原状回復工事見積(解約予告後1カ月程度と早めに見積を取得し、適切な費用になるようにしましょう)
  8. 看板の撤去(変更)見積(道路などに看板を出している場合など)
  9. 引越しについての制約事項(土日にしか引越し作業ができないなどの制限があるかなど)
  10. ネットや電話回線の契約状況
  11. リースしている機器の契約状況(オフィス移転の際、どのような手続きが必要か)
  12. データのバックアップ体制の確認と実施。場合によっては外部委託の見積もり
  13. サーバーが移設できるかどうか(電源をOFFにし再起動できるかなど。クラウドであれば、設定変更などの手続き。外部に委託している場合は、移設の見積を依頼します)

すべての項目が明確になっていることもあれば、曖昧な部分もあるかと思います。

曖昧な部分はトラブルの原因になりますので、建物オーナーや取引先と打ち合わせを行い明確にしてから退去の手続きを進めることが重要です。

新オフィス選定に関係する項目

  1. オフィス移転の目的(業務拡大で人数が増やすための移転、テレワーク化に伴う小オフィス化など目的を明確にすることで物件を探しやすくなります)
  2. 立地・場所(最寄り駅から通勤時間帯の所用時間など)
  3. オフィスに必要な専有面積(一人当たりの必要面積の算定
  4. 必要な電気容量の算出と確認(ビル全体の電気容量が不足しており、電気容量を増やせない物件もあります)
  5. 社員の通勤費用の増減チェック
  6. 周辺テナントや駐車場の状態
  7. 賃料・共益費・敷金(保証金・預託金)・更新料・礼金・仲介手数料など不動産に関係するコストチェック
  8. 新しく契約する賃貸借契約書や特約の内容(入居工事、退去時の原状回復工事の範囲やどこまで原状回復が必要になるか明確になっていることを確認)
  9. 指定業者の有無(多くの場合、建物の価値を保つ目的で建物オーナーによって工事可能な業者が指定されています)
  10. 工事や引っ越しに伴う制限事項の確認(現在のオフィスと同様に確認しましょう)
  11. 電話番号をそのまま使用できるか否か

新オフィスレイアウトに関する項目

オフィスレイアウト
  1. 受付、会議室、書庫、倉庫などのレイアウト
  2. 動線のチェック(災害時に避難する動線も考えておきましょう)
  3. 必要なPC、複合機(コピー機やプリンター)の台数把握と配置
  4. 必要になるコンセントと電話回線
  5. 空調の吹き出し口の位置や強さなど(エアコンの温度ムラに注意)
  6. 消防設備(消化器の位置や避難設備含む)
  7. オフィスデザインの見積と依頼(デザイン会社に委託する場合
  8. 必要な什器類、家具、備品の選定(オフィスデザインが決まったら、現在のオフィスから持ってくるもの、廃棄処分するもの、購入するものを決めます)
  9. 引っ越しと廃棄処分の見積取得(引越し時に廃棄処分する方法と原状回復で廃棄処分する方法があります。どのように処分するのが最もコストを抑えられるのか検討しましょう)
  10. 内装工事見積とC工事の業者選定(内装B工事は多くの場合、業者が指定されていますがC工事は業者を選ぶことができます)

移転の手続き

手続きに費用が必要なものと不要なものがあります。また、弁護士や行政書士、税理士に依頼する場合、依頼料の相場は10~20万円です。

  1. 法務局:定款の変更、登記(管轄が変わる場合は6万円、管轄が変わらない場合は3万円の登録免許税が必要)
  2. 税務署:事業年度、納税地、その他の変更異動届出書、給与支払事業所等を開設・移転・廃止届出
  3. 都道府県税事務所:事業開始等申告書
  4. 社会保険事務所:適用事業所所在地・名称変更(訂正)届
  5. 公共職業安定所:事業主事業所各種変更届
  6. 労働基準監督署:労働保険など各種変更届
  7. 消防署:防火管理者選任届
  8. 郵便局:転居届
  9. 電話会社:移転手続き
  10. 銀行:所在地変更手続き
  11. 警察署:車庫証明の取得
  12. 車:変更登録
  13. 保険:移転手続き

税務署や銀行などに届け出るときに登記簿謄本などが必要になりますので、最初に法務局から手続きすることをおすすめします。

取引先への連絡や名刺、パンフレットの差し替え

  1. 社員の名刺やパンフレット、ホームページの住所変更や印刷
  2. 各取引先への連絡と挨拶回り

費用をシミュレーション

費用をシミュレーション

オフィス移転を検討する際や、移転が決定したら、各項目につき、どのくらいの費用が必要になるのか、まずは概算でシミュレーションし各スケジュールを組んでみましょう。次に、見積もりを取得し、より具体的な費用を算出していきましょう。

ただし、建設業界は慢性的な人手不足のため予定通りに工事ができなくなるなど、予定通りにいかないこともあります。また、通常業務に加えて移転業務が追加され、馴れない業務であることから、チェックをしても抜けが発生する可能性もあります。さらに、思った以上に原状回復工事や入居工事費用が高くなることもあります。

そこでトラブルのないスムーズなオフィス移転や、コストを適正にするために、専門家に入ってもらいアドバイスを受けながら移転プロジェクトを進めていくことをおすすめします。移転プロジェクトの全部に入ってもらう方法の他、原状回復工事に限定して入ってもらうことも可能です。ご検討してみてください。

この記事を書いた人

柳澤 英一郎

 

株式会社JLA 執行役員 
「原状回復」コンサルタント

過去2000件以上の査定経験がある。 ◇担当者からの一言 ゼネコンや大手デベロッパーなど多くの見積書で査定を行ってきました。 各社で特徴や利益構造も異なりますが、公平かつ適正な査定を見据えて、毎案件を確然たる意識で対処いたします。

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